(ネタバレなし感想)小説版リゼロの魅力3選 1章~6章まで紹介
皆さんこんにちはルリアゲハです。2021年1月から、アニメ二期後半が放送されるリゼロ(Re:ゼロから始める異世界生活)。
今回はそのアニメの原作である小説(ラノベ)シリーズをネタバレなしでレビューします。ネタバレしちゃうと本を読む楽しみが半減しちゃいますからね。
この記事は
- リゼロに興味を持っている
- 読書が趣味
- 未読or今読んでいる途中なのでネタバレは避けたい
- 面白い話が読みたい
- 今何かに挫折して諦めようかと悩んでいる
という方におすすめです。特に辛くて諦めようかと悩んでいる人には強くお勧めします。なぜなら今回紹介するのは、困難に諦めずに立ち向かっていく主人公たちの物語だからです。
著者紹介
Re:ゼロから始める異世界生活の著者は長月達平先生です。小説投稿サイトの小説家になろうに投稿した同作が大ヒット。小説家になろうでのヒットをきっかけにKADOKAWAのライトノベルレーベルMF文庫Jで書籍化されました。ちなみに、小説家になろうに投稿されたリゼロはこのリンクから読めます。
http://ncode.syosetu.com/n2267be/4
2021年1月現在小説は25巻まで刊行されている大人気作家です。25巻っていうのは本編だけで、短編集などを含めるともっとありますよ。
さらにリゼロは下のようにメディアミックスもしています。
まさに知名度抜群の作品を生み出した大人気作家ですね。
ちなみに、長月先生のツイッターアカウントはこちらのリンクからです。
鼠色猫/長月達平 (@nezumiironyanko) | Twitter
そして、リゼロ公式サイトはこちらです。(こちらからリゼロの最新情報をチェックできます)
作品の内容
Re:ゼロから始める異世界生活のジャンルは異世界ファンタジーです。
※画像はイメージです
ストーリーをざっくり紹介すると、こんな感じです。
主人公のナツキ・スバルは突然異世界に召喚された。途方に暮れたスバルは次の王候補の一人であり、物語のヒロインでもあるエミリアに出会う。異世界にきては死ぬことで時間を巻き戻す能力(死に戻り)が使えるようになったスバル。スバルは死に戻りを使ってエミリアに協力していく。
2021年1月現在25巻まで出ている本作は、下の図のように1章から6章までに分けられています。
1章は王都でスバルとエミリアが出会う話で、言い換えるとプロローグですね。プロローグなので、ここを読んだだけではリゼロの面白さはまだまだ分からないと思います。
2章はエミリアが拠点とするロズワール邸と近くのアーラム村が舞台です。そのロズワール邸でスバルは使用人として奮闘します。そして、巻き起こる事件を解決するため死に戻りでループしていきます。
3章では主人公たちの行動範囲が大きく広がり登場人物もかなり増えます。ここでスバルは今までとは比べられない絶望感を味わいます。
しかし、3章の面白い所は、スバルが大きく成長するところです。3章ラストは感動的ですよ。
そのあとの4章は聖域という場所が舞台です。この章ではスバルだけでなく、エミリア含め他のキャラも成長していきます。キャラの過去が多く語られるのも特徴です。
4章から一年後の話である5章は水門都市プリステラにエミリアたちが招待されるところから始まります。他の王候補者たちと共闘して都市を守ったりするストーリーは圧巻です。
また、スバルたちの成長が実感できる章でもあります。
6章は賢者の知識を求めてプレアデス監視塔へ向かう話です。人の記憶といった内面のがテーマです。少し抽象的で難しいテーマですが、人の記憶って何なんだろうかと考えさせられる章です。
作品の魅力
よくリゼロは
「主人公がダメダメ過ぎて見ていられない」
「キャラクターが死にまくってグロすぎる」
などと批判されたりしています。確かにそれらの批判は一理ありますので、リゼロは万人受けするものではないかもしれません。
しかし、私はそうした部分が作品をより魅力的にしていると感じています。その理由は三つあります。
1.ダメな主人公の成長
一つ目は最初はダメな主人公だったスバルが、話が進むごとに成長していくことです。
スバルは
- 不登校の高校生
- 目つきが悪い
- 剣や魔法の才能がない
- 知恵や運動神経もいまひとつ
- 世渡りが上手くなくて、言動がうざい
という絵に描いたような残念な主人公です。なので周囲からは信用に欠けるという評価を受けます。死に戻りで、時間を巻き戻して手に入れた情報も信用してもらえません。さらにたった一人死に戻りをして、大事な人たちが死ぬのを何度も見ます。
そんな八方塞がりな主人公が努力して信頼を勝ち取り、仲間を増やして絶望へ抗っていきます。特に5章はスバルが著しく成長して活躍する姿が圧巻ですよ。
2.超シリアスで絶望的なストーリー
リゼロは鬱展開といわれるくらい重たい話です。主人公の死、仲間の死、とたくさんの人が死にます。
その過程で精神崩壊したりもします。まさに超シリアスで絶望的なストーリーといえます。
だからこそ章の終わりに事件が解決したら、一種の爽快感を感じるほどハッピーエンドに感じられます。
やはり人々を魅了するのは山あり谷ありな物語ですね。リゼロは谷である絶望の部分が深いので、山である幸せな場面が高く感じられます。
そう考えると、このシリアスなストーリーが話の魅力を際立たせているといえます。
3.緻密な設定とシナリオ
リゼロの一番の魅力はリアリティを感じさせる緻密な設定やシナリオだといえます。
キャラ設定の例を挙げると、エミリア陣営はもちろん、ライバルとなる他の4陣営のキャラクターも丁寧に描かれています。それぞれのキャラの人柄や心情、過去なども細かく作りこまれています。なのでどのキャラクターも実在すると錯覚させるくらいリアルです。
シナリオも同じように言えます。話の中で、周囲に信用されてないスバルが、いろいろな人へ自分に協力してくれるよう交渉する場面があります。しかし,
「協力しても私たちに何の得もない」
「話に信憑性がない」
と断られてしまいます。物語の主人公だからという理由で、都合よく助かったりしないというのはリアルな感じに思えました。
リゼロの作り物っぽくないキャラクターや異世界ファンタジーなのに実在しそうな世界観は作品の魅力を引き立たせています。
作中の名言3選
ここで作中の名言をたくさんある中から三つ紹介します。
一つ目は
「未来のお話は、笑いながらじゃなきゃダメなんですよ?」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活6 259ページ 長月達平
というレムがスバルに語り掛ける言葉です。レムは3章でスバルとともに行動するキャラクターです。この場面では、スバルはあまりの絶望的な状況を目の当たりにし、すべてを諦めて、逃げようと考えていました。しかし、本心では諦めたくないとおもっていました。
「自分が心から笑って語れる未来こそが自分にとって本当に幸せな未来である。」そう考えると、自分がどこへ向かって行ったら幸せになれるのかが。少しずつ分かってきますね。
そして、二つ目は
「戦うと、そう決めたのであれば全身全霊で戦いなさい。敗北に至る能書きなど忘れて、どんな手段を用いても勝利という一点に貪欲に食らいつきなさい。まだ立てるなら、まだ指が動くなら、まだ牙が折れてないのであれば、立ちなさい。立ちなさい。立って、立って、斬りなさい。生きている限り、戦いなさい。戦え、戦え、戦え!」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活5 84ページ 長月達平
という老剣士ヴィルヘルムのセリフです。この場面でスバルはヴィルヘルムに剣を指南してもらいます。その時にヴィルヘルムはスバルに戦いの根本的な心構えを説きます。
「こうありたいと心から思える未来や目標が見えたのなら、負ける前提で挑戦してはならない。何としてでも掴み取りにいくのだ。」と思わせてくれる熱いセリフですね。
最後の三つ目は
「生きてさえいれば、希望はあるもんや。せやけど、体はもちろん、心が死んでしもても希望は潰える。生きな、あかんよ。どんな状況でも、生きな」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活18 92ページ 長月達平 KADOKAWA MF文庫J
というエミリアのライバルであるアナスタシアのセリフです。この場面では、強敵の攻撃により、悲惨な状態となった都市を守るための話し合いをします。
「命と絶対に諦めない心があれば、どんなに絶望的でも希望はある。」と思わせてくれますね。
私がこのセリフが書かれた18巻を読んだのはコロナでの自粛ムード漂う2021年4月でした。その時私は、苦労して掴んだ留学のチャンスを失ってしまいました。今も希望は見えないですが、「どんなにつらくても命と諦めない心は捨てないでいよう」とこの本を読んで意思を固められました。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はネタバレなしでRe:ゼロから始める異世界生活をレビューしました。
過酷な状況でも諦めない主人公たちを見ていると、どんなことがあっても諦めないでいようと思いますね。今行き詰って何かを諦めたいと思っている方は、この本を読んで解決のヒントを探してみるのもいいかもしれませんね。
最後に、冒頭の著者紹介で挙げた小説家になろうのリンクを貼っておきます。こちらからもリゼロを無料で読めます。購入するか悩んだときは一度チェックしてみてもいいかもしれません。
http://ncode.syosetu.com/n2267be/4
最後までお読みいただきありがとうございました。