(世界史) 今日から分かるスペイン最盛期
皆さんこんにちはルリアゲハです。
世界史を勉強していると、スペインの最盛期というのが出てきますよね。最盛期のスペインは、太陽の沈まぬ国と呼ばれるようになりました。太陽の沈まぬ国というのはどういうことなのでしょうか?そして、なぜスペインはこんなに発展したのでしょうか?
わからないという方も大丈夫です。
この記事を読めば
- なぜスペインはこんなに発展したのか
- 最盛期を作った二人の王様
- 太陽の沈まぬ国の意味
- スペインの衰退
について理解できます。
なぜスペインはこんなに繁栄した?
この時代のスペインの最大領土(フェリペ2世がポルトガル王を兼任した時)はこんな感じです。(青…ポルトガル領 赤…スペイン領)
なぜスペインはこんなに大きくなったのでしょうか?答えは
です。まずは二人の王、カルロス1世とフェリペ2世から見ていきましょう。
サラブレッドなスペイン王兼神聖ローマ皇帝 カルロス1世
一人目の王カルロス1世は家柄に優れていました。なんと父方はハプスブルク家、母方はスペイン王家です。
この家系図を見ると、彼の祖父母はレコンキスタでスペイン王国を建てたイサベルとフェルナンドです。なので、教科書の順番では分かりにくいですがスペイン成立から100年も経っていません。ちなみに、ハプスブルク家は代々神聖ローマ皇帝を務める一族ですね。
そんなサラブレッドの彼はスペイン王と神聖ローマ皇帝を兼任しました。神聖ローマ皇帝としてはカール5世なので
カルロス1世=カール5世
ですね。カール5世はルターの宗教改革でも出てきました。
「宗教改革?何それ?」
という人はこちらがおすすめです。
そして、カルロス1世の時からハプスブルク家は
に分かれます。代々オーストリア・ハプスブルク家は神聖ローマ皇帝、スペイン・ハプスブルク家はスペイン王になりました。オーストリア・ハプスブルク家は20世紀まで続きます。あのマリーアントワネットもオーストリア・ハプスブルク家の出身ですね。
偶然が重なってスペイン最大領土達成 フェリペ2世
スペイン・ハプスブルク家のフェリペ2世はカルロス1世の息子です。ちなみに、現在のフィリピンという国名は彼の名前から付けられました。彼の治世にスペイン最大領土を達成します。最大領土というのは、さっき紹介したこの図ですね。
世界中にスペインの領土があったので、太陽の沈まぬ国と呼ばれます。世界中に領土があるので、どこかでは太陽が昇っていますよね。なので、太陽の沈まぬ国です。
なぜフェリペ2世は最大領土を達成できたのでしょうか?理由は
- 新大陸の銀
- ポルトガル併合
の二つです。
当時スペインには新大陸で採れた銀がたくさん入ってきました。大航海時代で新大陸の銀山を支配できたからです。大航海時代について知りたい人はこちらがおすすめです。
こうして、自動的にスペインには銀が入ってくるようになり、財政が潤いました。 (裏には新大陸に住む先住民への搾取があったのですが)
もう一つの要因のポルトガル併合というのは、フェリペ2世がスペイン兼ポルトガル王になったことです。
「なんでフェリペ2世はスペイン王とポルトガル王を兼任できたの?」
と思ったかもしれません。
それはフェリペ2世の母がポルトガル王女だったからです。そう、さっき紹介したカルロス1世はポルトガル王女イサベルと結婚しました。
そして、ちょうどタイミングよくポルトガル王の跡継ぎがいなくなります。フェリペ2世は
「誰も跡継ぎがいないのなら、ポルトガル王家の血を引いた俺が王になろう!」
ということでポルトガル王になりました。
ということで、彼はスペインとポルトガル両方の領土を手に入れます。
ちなみにフェリペ2世の治世に起こった出来事は、
ですね。
スペイン衰退
偶然と言える要素が重なったスペインの繁栄。しかし、スペインは新興国オランダやイギリスに追い抜かれます。
まずはオランダについて見ていきましょう。スペイン領だったオランダ(ネーデルラント)ではオランダ独立戦争が勃発します。戦争が起こった理由は、フェリペ2世が重税とカトリックを強要したからです。オランダはカルヴァン派が多かったので、反発しました。長い戦争の結果、オランダは独立します。
もう一方のイギリスは、アルマダの海戦でスペインの無敵艦隊を倒しました。
ちなみに、このときイギリスはエリザベス1世の治世でした。
このように、スペインはオランダとイギリスの繁栄により衰退していきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は太陽の沈まぬ国となったスペインを解説しました。内容をまとめると、
- スペインはカルロス1世とフェリペ2世の治世に繫栄した
- 繁栄の理由は新大陸の銀とポルトガルを併合できたこと
- 太陽の沈まぬ国=世界中にスペイン領がある
- オランダやイギリスに追い抜かれて衰退
という感じです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。